価値観、死生観や家族内での優先順位が問われる機会に、これまでは知らなかった、あるいは、気づいてはいたけれども見ようとしなかった相手の本性 がみえてしまうことがあります。危機の時、もっとも頼るべき、助け合うべき家族であったはずなのに、そうではなかったことを知らされてしまう人が震災をきっかけに増えています。それが震災離婚です。 

　離婚原因はと聞かれて、確たる理由を挙げられる方は多くありません。この人とこれからの苦難を乗り越えていけるのか、この人と最後の時を迎えるのか、離婚を考え始めるのは、そんな自分の中でわき起こったふとした疑問なのかもしれません。一人で疑問を抱えている方にも、親しい方にご相談したけれどもなかなか次に進めないという方にも、私ども弁護士が人生相談とは少し違った法律の観点からお話をさせていただくことで、一歩前へ出るきっかけづくりにしていただけるのではないかと考えております。